コラムと事例 -Column & Case Study-

米国編 意外なところに意外な逸材が

(2012/09/10)

米国編 意外なところに意外な逸材が

 毎朝元気に挨拶をしてくれる黒人のガードマンのお兄さんに、ある時「今コンピュータのオペレータを探しているんだ。なかなか良い人が集まらなくて大変だよ」と世間話のように話しかけると、「僕は夜間の学校に通ってコンピュータの勉強をしているんだけど、応募出来ますか?」と質問されました。突然のことに驚いたが彼の顔は真剣そのもの。

 後日面接をしたところ、当方のニーズを満たし、待遇面でも合意が得られたため採用となりました。

 極めて優秀というわけではないものの、真面目で、勉強熱心な彼はその後も勉学を重ね、古くからいた先輩オペレータを1年ちょっとで追い越してしまいました。

 欧米では就職後に学校に通い資格を取得したり、上級レベルの学位(例えば修士号)を狙うのは極めて一般的です。むしろ学費を稼ぐために仕事をしている人も少なくありません。

 良い人材を確保できたからといっても、本人が本当にその仕事に満足しているとは限りません。逆にこんなところで仕事をしている人には良い人材がいるはずもないと思っていると、とんでもない逸材が隠れていたりすることもあります。

グローバルビジネスハンドブックより